破壊衝動

道を歩く。
目に入るゴミ箱を蹴り飛ばしたい衝動に駆られる。
缶ジュースを飲む。
飲み終わった缶を、何処かそこらの家の窓に向かって投げつけたい衝動に駆られる。

何もかも無茶苦茶にしたい。
裸の拳で塀を殴りつけ、路上に停まっている車のドアを蹴りつけ、世界中の全てを罵って。

私のこの存在を許さない世界を。
許されない私を産み、放り出した世界を。
罵り。叩き壊し。
いや、そうではなく。
この暴力を欲する衝動に身を任せ、私の存在を決定的に許されないものにしてしまいたいのかもしれない。

全てを終わりに。

どうして終わってくれないのか。

どうして終われないのか。

終わってしまいたいのに。

どうして私は、