戦い済んで日が暮れて…

悔しいのは、悔しいのは、彼のせいじゃない。
彼の意味のない追及によって、私が窮地に追いこまれたのは事実だが、そこから抜け出せなかったのは彼のせいじゃない。
彼に(例え心の中でだけでも)怒りをぶつけるのは正しくない。

この仕事の準備に、十分な時間がなかったのも本当だ。
この、与えられただけの時間では、準備はこれが精いっぱいだった。
それは本当。
でも、仕事を満足のいくようにこなせなかった事に対して、それを言い訳に使うのは正しくない。

ただ、私の実力が至らなかったという。
ただ、それだけの事。



いずれにせよ、これにて終了。
やりなおしは、きかない。
あとは、クライアントの評価を待つだけ。





それでも。
私にできる精いっぱいをしたと。
それだけは胸を晴れる。
だから、後悔は、ない。