自己中

毎日毎日イライラしている。

私はいったいここで、何をしているのだろうか。

焦燥感が常に付きまとっているが、現実感はない。
現実と「私」の間に、何か薄い膜が一枚あるような。そんな感覚。

今日の昼間、じっとしていられない、叫び出したくなるような、そんな焦りを感じ。
どうにもならなくなって。
何か現実の手がかりが欲しく。
確かにここに私がいると。その証が欲しくて。
それで昼休み、携帯電話を片手に外へ飛び出した。

電話がしたかった。
回線の向うの誰か。私の名前を読んでくれる誰か。
その「誰か」の声が、私を「現実」に繋ぎ留めてくれる。
そんな気がして。

でも、電話をしたくても、電話をできる相手はそうはいない。
私がこれまでそういう付き合いしかしてこなかったからだから、それは仕方がない事で。
それでも。
迷う事なく、Mさんのところへ電話をした。
Mさん。

呼び出し音は鳴るが、誰も出ない。
呼び出し音を12回数えたところで電話を切る。
少しの失望と。もしかしたら「電話に出られなかった」のかもしれない可能性も思い当たる。
神経症、パニック症候群を持つMさんの病状は最近また悪くなり、声が出なくなった事を私は知っていた。

電話を切ってから5分も経たないうちに、電子メールが届いた。
差し出し人は、Mさんだった。
電話には気づいていたけれど、声が出ないので出られなかった、というお詫びのメールだった。
少しパニック気味の。

また再び犯してしまった過ち。
彼女の状態に気づいてしかるべきだったのに。
なのに私は、自分の事しか頭になかった。
おそらく限界ぎりぎりだった彼女を、緊張状態へと押しやってしまった。
また。再び。

どうして私はいつも