今日みた夢

起きがけ、奇妙な夢をみた。

舞台は現代日本だが、リアル世界とはおそらく違う場所。
以前、別の夢では車で通りすぎた、街近郊の山の裾野。
そこを私は自転車で訪れる。

訪れた民家には、老婆が住んでいる。
私が会いに行ったのは、そこに滞在中の人間。
私との関係は、夢から覚めた今では思い出せないが、同じ一族一門のように近しい関係。
彼は古代中国の秦の皇帝の衣装にもどこか似た衣を着ているが、それは私たちの伝統の衣装の簡易なものなので、私は不思議にも思わず、彼の前に座り、両手を組んで挨拶をする。
口上は、祝詞と同じ、昔の言葉。
夢から覚めた今は再現できないが、すらすらと口上を述べる。

一通りの挨拶が済んだ後、私は家主である老婆を探して家の中を歩く。
老婆は居間に座り、指が欠け皮のずるむけた両手を擦り合わせている。
2年程前、山が噴火した時、発生した火砕流の被害にあったのだろうと推測する。

老婆に声をかけられないまま、私はそっと家を抜け出し、山間の川の端に続く狭い幹線道路を散策する。

そうしているうちに、目が覚めた。

そんな、夢。