2001-06-17から1日間の記事一覧

家‐3

私はこの先結婚をするつもりはない。姉もそうだろう。私達の家は私達の代で終わり。それでいい。それがいい。こんな感情、次の世代にまで引き継ぐ必要なんて、ない。消えてしまえ。

家‐2

ある時、恋人から結婚を申し込まれた。愛していると思っていた。なのに彼の求婚の言葉を聞いた時、私はすぐには返答が出来なかった。形にならない正体不明の感情。名字が変わる事に対してわだかまりがある事には気づいていた。「『家』を残す為に婿をもらう…

仕事

私は今、自分のしたい仕事をしている。しかし、私の今の仕事は親戚には内緒になっている。本当の理由は、家柄を考えると娘がそんな仕事をしているなど恥ずかしいから、だ。その事にはもはや何も感じない。

家‐1

「生まれがどうであろうと、今の時代は人の価値に上下はない」そして「職業に貴賎はない」小さい頃からずっと両親に言い聞かされてきた。いつもいつも。何かの機会に繰り返される言葉。私はだからそれを素直に受け止めていた。うん、そうだよ。家柄とか何だ…