無駄

食べるものが何もなくなり、空腹から外出した。
ついでに風呂屋に行く。
前に風呂に入ってからいったい何日が経ったのかを数えようとしたが、思い出せない。
最近、色々な事を考えられなくなっている。

いずれにしてもしばらく行っていないのは確かなので、とりあえず風呂。
400円を払って入場し、洗い場で念入りに洗ってから湯に浸かった。
もうじき消えようかという人間が風呂に浸かるなんて、なんて金の無駄遣いだろうかと可笑しくて。
一人、鼻で笑う。

それから買い物。
しばらく出歩いていないので、足が萎えているのがわかる。
何日分かの食料を買い込み、また家に帰る。

生きているのが無駄なのに。
でも、腹は減るのだ。
だから食う。
風呂にも入り。
そして、その度に金がいる。
金を調達する為に働き。
そうすると腹が減るし、身綺麗にもしなくてはならない。
そしてまた、その度に金がいる。

なんて無駄な存在なのだろう。