いつまで殺しあうのか

先のイラク戦争に絡み、とうとう日本人から初めての犠牲者が出たそうだ。
イラク戦後統治の民生部門を担当する米国防総省の復興人道支援室(ORHA)への要員派遣の第1陣として、4月にイラクに派遣され、ORHAが暫定占領当局(CPA)に衣替えした後は、バグダッドの日本人大使館とCPAの連絡調整などにあたっていた(記事より。http://www2.asahi.com/special/iraqrecovery/TKY200311300068.html)という、奥克彦参事官と井ノ上正盛三等書記官。
奥氏は享年45歳。井ノ上氏は私よりも若い、享年30歳。
バグダッド日本大使館所有の乗用車に乗ってイラク北部のティクリート付近を移動していた途中に、襲撃されたという。(http://www2.asahi.com/special/iraqrecovery/TKY200311300060.html

同じ日に、イラクバグダッド南方でスペインの情報機関CNIの職員8人が乗った車列が襲撃され、7人が死亡、1人が軽いけがをしたとのニュースが流れた。
事件直後に現場を通りかかった目撃者によると、焼けこげた5体の情報機関員の遺体を多数のイラク人が取り囲み、フセイン元大統領をたたえる歌を歌っていたという。 (記事より。http://www.asahi.com/international/update/1130/001.html

いったい、いつまで戦闘が続くのだろうか。
何人殺せば終わるのだろうか。

先日の総選挙の後。所用で訪ねたお年寄り夫婦が、自衛隊イラク派遣問題について、語気荒く語っていたのを思い出す。

 貴女みたいに若い人にはわからないかもしれない。
 でも、私たちは、あの時、あの戦争の中を生きてきたんですよ。
 おじも、戦争に行って還ってこなかった。
 子供たちを抱えたおばが、どれだけ苦労をしたか。私たちは身近で見ているんです。
 自衛隊イラクに行って、もしも死んだら、最高1億円の弔慰金をくれるなんていっているみたいだけれど。
 冗談じゃないですよ。人の命をなんだと思っているんですか。
 そんなお金で賄いきれるもんじゃないですよ。
 いくらお金をもらっても、その人は還ってこないんですよ。
 上に立つ人たちは、自分が戦争に行かないから、他人事だからそんな事をいうんですよ。
 そんなに戦争したいんだったら、自分達だけでやってればいいんですよ。
 もう、戦争はこりごり。私は、もうこりごり。
 あんなにいやなものは、ないですよ…。