普段より、ご飯を丁寧に食べてみた‐1

そうそう。今日は久しぶりに外出をし、お昼に美味しい和食をいただいたのだった。(←その後、事件が起こる事など思いもせず)

仕事無いでしょ♪ 外食でしょ♪ 
もちろんご飯のお伴はお酒だね♪ 決まってるよね♪

という意気込みで、知らない街を歩きながら良さげな店を物色したのだが、結局入ったのは自然指向の和食店
酒も飲まず、美味しいお茶と一緒によく噛んで味わった。

ご飯を食べながら、全盲の友人Kの事を考えた。
彼の食事中のお行儀は、そうとう悪い。
握り箸だし、舐り箸、銜え箸もよくやる。

見えないのだから、仕方がない動作もあると思う。
どこに何があるのか見えないから探り箸はどうしてもやっちゃうし、涙箸も同様。
箸できれいに食べられないから、器を持って食べ物をかき込んでしまう事もある。
それらは見えないから仕方がないと思うが、それでも礼儀作法は常に意識すべきだと思うし、守れる礼儀作法は守るべきだと思う。
そして、もしもフォークやスプーンなどの道具を使って解消できるのならば、それを使うのも一つの手段ではないかとも思う。
それらを彼に伝えた事もあったが、面倒くさいからかぜんぜん気にしない。

食事をする時のマナー。行儀。
私の意見だけれど、これは、
食べ物を作ってくれた人への感謝の気持ちの現れだと思うし、
私たちの食事になって食品、恵みに対する感謝の気持ちの現れだと思うし、
調理をしてくれた人に対する感謝の気持ちの現れだと思うし、
調理をしてくれた人に至る、食品の流通に携わるありとあらゆる労働への感謝の気持ちの現れだと思うし、
今日も美味しく食事ができる事への感謝の気持ちの現れだと思うし、
私が食事をする場所に同席をしている人たち(同じテーブル、違うテーブルに関わらず)が、楽しく、そして美味しく食事ができるようにという気持ちの現れだと思う。

彼はこれまで、そういう事を考える事はなかったのだろうか。
箸使いなどの食事作法を、これまで教えてくれる人はいなかったのかと、そんな事まで疑ってしまう。